〈夏季研修会報告〉やってみなけりゃわからない板金大実験 「ルーフィングは軒先唐草の上か下か」結果 「確定」唐草への戻り水は毛細管現象が原因です。
今年も草刈から
本当に雑草は良く育つ。月星商事㈱埼玉支店の駐車場の一画をお借りしているのだが、毎年実験架台が草で覆われてしまう。これらを除去してから検証を開始する。
暑い日の朝、伊藤孝栄理事長はMYカマ持参で黙々と作業。神田敬文副理事長、金子朝雄技術技能副委員長は、草刈機を持参して集合時間前から作業している。さらに、野口育男副理事長、染谷悦弘技能技術委員長、深澤仁支部長会会長は刈り取られた草木を集めている。リーダー達の率先して動く姿勢がこの組織の形なのだろうと感じる瞬間。他の参加者も精一杯作業を進めます。
1年目、2年目、3年目の屋根をはがす
10年長期暴露試験も3年目。屋根をはがした状況は過去とほぼ同じでした。
ルーフィングが上の時は、その下端で水は止まっている。ルーフィングが下の時は、水返しまで戻っている。
1・2年目の状況から、戻り水は毛細管現象が原因ではないかと予測。その現象が発生する原因を調べ追求してみたのが、昨年の考察。
3年目の状況を確認しながら、全員で検証している。
その鋼板がフッ素であれば、水はさらっと流れてしまうため、戻らないはずという専門家の指摘だった。それを昨年実験した結果が、本当に全く戻っていない。これにはみんなが驚いた、同時に毛細管現象が原因であるという確定に至るのです。
カンゴウ式立てハゼ
この実験は、防水紙とカラクサの関係を実験調査する予定だったが、カンゴウ式立てハゼのビスを打つ耳の部分に水が大きく戻っていた。よくよく考えれば、この部分も同じ条件。
水下側そばにハゼがあり、少し浮いている事から逆勾配がつきやすく、むしろ条件が悪いかもしれない。
そこで、追加実験として、耳部分を15mmと20mmで除去。より施工しやすいようにと、斜めカット30mmと45mmの4種類で加工して、様子を見る事にした。
更に、防水テープの張り方で戻り具合も違うかもしれないと考え、75mm片面ブチルテープの張り方を変えて施工した。
果たしてどの様な結果になるでしょうか。